3月、休みの度に雨に祟られ石丁場探索も小休止状態。
日々暖かくなると様々な生物が出没し、
山中の石丁場はオフシーズンに入ります。
残り少ないオンシーズン、4月に入り早速、石丁場散策なのです。
写真は北川地区、熱川に貫く東浦路沿いのみかん畑跡。
みかん畑造成時の石垣に組み込まれてしまった矢穴石です。
矢穴石というより切り出し途中の母岩なのです。
母岩左側は既に切り取られ、岩体の上部に矢割跡が残されていました。
矢穴幅は大きく、慶長時代の採石跡と思われますが、
周囲の矢穴石の矢穴幅は比較的小さく、採石時代が混在した石丁場となっています。
この矢穴石から南方向の急斜面、尾根に向かって巨大な自然石が点在しているのですが、
採石した痕跡が全くありません。
尾根最上部付近にある巨石を見て納得しました。
この付近の石は脆く、板状にはがれる状態で割れてしまうのです。
約四百年前の石工達、玄人仕事していました。