横磯川沿い石丁場、桜ヶ洞石丁場内では大量に存在する「輪違い紋」ですが、

横磯川から伸びる谷筋では多く見ることはありません。

多種多様な刻印が存在する桜ヶ同石丁場を担当した大名家は、

「細川家文書」の記載では鍋島勝茂とされています。

今まで、鍋島勝茂担当丁場（沼津市戸田、東伊豆町大川ほか）で調査してきましたが、

輪違い紋を目にすることはありませんでした。

輪違い紋を代表紋としていた大名は脇坂安元です。

脇坂安元は隣接する新井石丁場の担当大名とされていますが、

今回調査した桜ヶ洞石丁場群も脇坂家の担当丁場であった可能性が高いといえるでしょう。