桜ヶ洞石丁場への調査を試みようと、急勾配の住宅地内坂道を通り抜け、
伊東市が発行した資料を基に横磯川沿いの畦道をひたすら歩いたのです。
資料では横磯川に沿って採石した石丁場の中央付近に辿り着く筈ですが、横磯川は崖下の急斜面下。
道を間違えたかのかも、と引き返しを決意したその時、
横磯川に続く谷筋に視界が開け、巨大な矢穴石が視界に飛び込んできたのです。
桜ヶ洞石丁場に潜入した瞬間でした。
桜ヶ洞石丁場は主に寛永時代の採石丁場と言われていましたが、
目の前に現れた巨石に開けられて矢穴は大型で採石時代は慶長時代を示しています。
矢穴右側の石面に何か文字が刻まれているように見えますが、定かではありません。