石面の一部がタガネ処理された粗削り角石です。

天地が逆さまになっているといわれ、刻印は「○に上」ではないかとされています。

現在位置が正位置とすれば刻印は「○に丁」または「○にT(アルファベット)」ではないかと思われます。

「羽柴越中守石場」の銘文石が至近距離にあるため細川忠興の担当石丁場ではないかと思われます。

キリシタン大名家ではしばしば刻印等にアルファベットが使用されたということです。

細川忠興は明智光秀の娘、玉子を正室に迎えています。

玉子は洗礼を受け細川ガラシャと名乗っていました。

数奇な運命で38才の生涯を閉じたガラシャとの繋がりを「○にT」として刻印に残されたのかも知れません。


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