巨石奧に続く急斜面の谷筋を調査後、谷筋を降りて巨石を観察しましたが矢穴、矢割跡が確認出来ず、

巨石前の石に腰を下ろして休憩していたところ、目前の苔むした岩肌にうっすらと刻印が浮かび上がってきたのです。

「まさか・・・、」と思いながら既に疲労困憊で動きがままならない重い身体を引きずりながら、

持っていたブラシで苔むした岩肌を掃いて驚愕の雄叫びを上げたのです。

おそらく最上部の「○」に「久」の刻印でしょう。

つまり、谷筋下で発見した標識紋と思われる「○」に「久」の刻印石。

そして丁場の終わりを告げる「○」に「久」の刻印石は谷筋下の刻印石同様、標識紋であったのです。


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